結論:EVは今も税金が軽い。ただし2028年以降は見直しが予定されている
EVは、購入時と毎年の税金の両方で優遇を受けています。2026年10月13日時点で、国土交通省の資料から確認できる内容は次のとおりです。
- 環境性能割は、2026年3月31日で廃止された
- 自動車重量税は、エコカー減税で新車の新規検査時は免税(2026年5月1日〜2028年4月30日)
- 自動車税・軽自動車税は、グリーン化特例で翌年度分がおおむね75%軽減(2026年4月1日〜2028年3月31日)
- 2028年度(令和10年度)以降は、EVにも車両重量に応じた課税を入れる方針だが、税率は2027年度(令和9年度)の税制改正で決まる
つまり、今買う分は軽減が続きますが、先の税負担は確定していません。EVの購入を考えている方が、税金の面で押さえておきたいのは、軽減の期間と、見直しが決まる時期の2点です。この記事では、確定した内容と未定の内容を分けて説明します。購入時の補助金はCEV補助金の解説を、2027年1月からの減額は2027年の減額の記事を見てください。
環境性能割は2026年3月で廃止された
以前は、新車を買うときに自動車税・軽自動車税の「環境性能割」がかかっていました。2025年12月26日に閣議決定された令和8年度税制改正の大綱で、環境性能割は2026年3月31日に廃止されると定められました。兵庫県の案内ページでも、同じ日付で廃止されたことが確認できます。
あわせて、従来の「種別割」は、名前が自動車税・軽自動車税に変わりました。毎年かかる税金の仕組みそのものは続いています。環境性能割をなくしたことで地方の税収が減る分は、当面は国が補う形とされています。
廃止後は、EVかガソリン車かにかかわらず、購入時に環境性能割はかかりません。以前に比べるとEVの購入時の優遇は目立たなくなりましたが、それは税金が増えたのではなく、全体の負担が減ったためです。
毎年の税と車検の税:グリーン化特例とエコカー減税
自動車税・軽自動車税:グリーン化特例で約75%軽減
毎年の自動車税は、新車を新規登録した翌年度の分が軽減されます。国土交通省の資料では、EV・FCV(燃料電池車)・PHEV・天然ガス自動車が「概ね75%軽減」の対象です。期間は2026年4月1日から2028年3月31日までの新規登録です。
軽自動車税も、軽EVは概ね75%軽減で、期間は同じです。また、ガソリン車に適用される重課(税の上乗せ)はEVにはかかりません。
実際の金額は排気量や車の種類で変わり、EVは排気量がないため、国の資料では軽減の割合だけが示されています。お住まいの自治体の税額は、納税通知書か自治体のサイトで確認してください。
自動車重量税:エコカー減税でEVは免税
車検のときに納める自動車重量税は、エコカー減税で優遇されています。期間は2026年5月1日から2028年4月30日までです。EV・FCV・PHEV・天然ガス自動車は、新車の新規検査で免税になり、最初の継続検査(初回車検)も免税です。ただし免税は1回限りです。
2回目以降の車検では、通常の課税に戻ります。EVに長く乗る場合は、初回車検の次の車検から重量税がかかることを見込んでおくと、維持費の見通しが立てやすくなります。
2028年以降に予定されている見直し
ここから先は、決定済みの事項ではなく、国の資料に書かれた方針です。
大綱には、将来の見直しも書かれています。ただし、どれも税率や詳しい制度は決まっていません。
- 自動車税:2028年度(令和10年度)以後、EVの乗用車にも車両重量に応じた課税を行う。税率は2027年度(令和9年度)の税制改正で決める。平均的な税率は、EV以外の車と基本的に同じ水準にする方針
- 自動車重量税:2028年5月1日から、EV・PHEVの自家用乗用車に特例加算を行う予定。新車の新規検査分は対象外で、PHEVの加算はEVの半分程度。エコカー減税は、この加算分には適用されない。これも2027年度の税制改正で法制化される予定
- 自動車税・軽自動車税の全体の形:2027年度の税制改正で、2028年からの仕組みが決められる
税率が決まっていないため、「何年後にいくら増える」という金額は、現時点では誰にも言えません。ここで書いたのは、国土交通省の資料にある方針だけです。最新の状況は、国土交通省の自動車関係税制のページで確認できます。
EV購入の費用を考えるときのポイント
税金のほかに、購入時には補助金が使えます。国の補助は車名とグレードで決まり、上限はEVで130万円、軽EVで58万円です。都道府県の補助もあり、東京都のEVは130万円です。自治体ごとの金額は東京都の記事や各都道府県のページで確認できます。
税の優遇は新規登録や新規検査の時期で決まり、国の補助金も登録日で金額が変わります(2027年1月1日の前後で、一部の車種が減額されます)。購入や登録の時期を考えるときは、税と補助金の両方を並べて確認すると見通しが立ちます。また、補助金を受けた車は、一定期間は手放せない処分制限期間があります。税の優遇だけでなく、乗り続ける年数も含めて検討してください。
よくある質問
EVの自動車税は、結局ガソリン車より安いですか?
新車を登録した翌年度は、グリーン化特例で概ね75%軽減されます。軽減はその1年度分に適用される仕組みで、その後の年度は通常の税額になります。2028年度以降は、EVにも重量に応じた課税が入る予定です。
環境性能割は、本当に今はかからないのですか?
2026年3月31日に廃止されました。国土交通省の大綱と兵庫県のページで確認できます。
重量税の特例加算は、今買うEVにもかかりますか?
大綱では、新車の新規検査分は対象外とされています。対象になるのは2028年5月1日以降の検査で、詳しい税率は未定です。